とりあえず歩いてみようと思う。

ADHD/ASD診断済みで毒親持ちの白衣の天使が呟きます。

誰だって自分の親を好きで毒親なんて呼ばない。

 

最近毒親について色々と話題になることが多いのをTwitterのTLで見かけます。

 

毒親と呼ばないで、という言葉。

 

正直、この言葉を聞いただけで吐き気がする。あくまでも私の個人的主観ですが。

 

親には親の思いがある?

親に目を向けないのはフェアじゃない?

子どもにも親の気持ちをわかってほしい?

 

じゃあ言わせてください。

 

子供が好き好んで自分の親を毒親だと呼びたいとでも思ってるんですか?

何が楽しくて自分で自分が虐待されてきたなんて認めないといけないんですか?

 

私の場合。

父方の祖父母は近くにいたけれど、祖父は両親が結婚してから亡くなってしまい祖母は母の事を疎ましく思っていたせいで育児の協力は得られず。

母方の祖父母は最初両親の結婚に反対していたので私が生まれてから連絡を取り始めた上に、片道3時間の距離に住んでいて。

母にとって周りにはほぼ協力者がいない状態で私はとある都市部の核家族で産まれ、育ちました。

私が生まれた日は、母が生まれてからちょうど数十年後の日。

母は出産の時に色々とあり生死を彷徨ったそうですが、私がその日に生まれたことを父は神様からのサプライズプレゼントだな、とよく言っていました。

 

私が産まれてからは父も幼稚園頃まで仕事が忙しかったのもあり育児には協力できず。母は私を産んでから仕事を辞め専業主婦に。元々友人も少なく、また新たに友人を作ることもせずいつも娘の私と2人きりでした。

確かに、母の置かれた状況を考えればかなり苦しかったと思います。

しかも私は発達障害持ち。当時は障害のことは分かっていませんでしたが、話を聞いていた限り目を離すこともできずかなり手のかかる娘でした。

母は都市部から大分離れた田舎町で育っており、自分が叶えたかったことはほぼ全て叶えることができませんでした。

だからこそ娘には自分ができなかったことをさせてあげたい。そう思っていたと母から聞いたことがあります。

私が育っていく中で色々あって生活も大変だったと思いますが、最低限の衣食住には困らなかったし職業学校にまで通わせてもらって国家資格まで取ることができました。しかも母に言われて色々な習い事もさせてもらったし、中学生の頃から携帯だって持っていたし、色々な社会的活動をしていたこともあります。色々な所にも連れて行ってもらいました。

 

一応、ここまで育ててくれたことにはお礼を言います。

それでも、20代半ばになった今。

私は母と絶縁し、あの人を毒親と呼ぶことを選びました。

 

ここまで来るのにどれだけ覚悟が必要だったか。思考回路がショートするんじゃないかと思ったくらいには考えたし、何十回、何百回と間違っていたんじゃないかと思い自分を責めた事もある。何度も夢に母が出てきていつも責められます。見捨てる、と言うことを選んでからも本当に良かったのかなんて何度も考えた。周りからどう言われるか、その覚悟だって決めたしどんな言葉を受けたって仕方ないって思ってる。

 

それぐらい悩んで、苦しんで、病みそうになるくらい考えて。

毒親と決別することを選んだんです。

 

確かに今までの生活はもっとひどい家庭からしたら全然比べ物にならないくらいに良いものだと思うし、ここまで育ててくれた、と言う事実はある訳で。

 

でも、今このブログを書きながらどうしてもあの人に対しての『感謝』って言葉が書けないんです。

 

育ててもらったことに対しての感謝よりも、今まで受けてきたパワハラや暴力、過干渉についての苦しみや辛さ、教えてもらえなかったことを大人になってから学ばなければいけなかった労力、条件付きの愛についての恨み。どうしても感謝よりもそちらが勝ってしまうんです。

後、何よりも自分自身の人生を自分で歩いていくためには親が側にいては立つことすらできない状態でした。だからこそ絶縁という最終手段を取るしか私に残された道は無かったんです。

 

私だって、普通の家庭に生まれ育ちたかった。

孫を見せたり子育てのアドバイスをしてもらったりしてもらいたかった。

結婚式で両親に対して感謝の気持ちを伝えたかった。

ベールダウンとかしてもらいたかった。

幸せな思い出を沢山つくって、最期は両親をちゃんと看取ってあげたいって思ってた。

 

 

 

普通の娘ならできること。

それを全部できない、という選択肢を私が取ることを決めた理由は他の誰でもなく母親のお陰です。

 

きっと、この思いを母親に伝えたら私はこんなに頑張っているのにだの今まで育ててもらった恩をなんだと思ってるんだだの今までかかった教育費全部返せだの言ってくるんでしょう。

 

確かに絶縁を選んだのは娘の私だし、母親の意見など聞いてないので人のせいにするなと言うかもしれません。しかも自分からしたら20何年間頑張った結果がこれじゃあ確かに納得行かないのは分かります。

でも、普通評価って自己評価だけじゃなくって他者評価が入りますよね?

いくら自己評価が満点だったからと言って他者評価が0点じゃそれは及第点にはなりませんよね。毒親と呼ばれる人たちに言いたいのはそういうことです。

 

私達は毒親じゃないと言うのは勝手です。

自分で思う分には日本国憲法でも保障されていますし誰が干渉することだってできません。

ただ、貴方達が毒親と呼ばれるに至ったのは子供という他者からの評価があったと言うことだけは忘れないでくださいねってことです。

勝手に主張する分には構いませんが、その主張を他人にまで押し付けんなよ、と言いたいのです。

 

子供という存在は確かに親からしたら血を分けた大事な家族だと思います。

でも、子供は1人の人間であって親の分身や身代わりではありません。ましてやお人形さんでもありません。

 

 

子供に対して何かがあったからこそ毒親と呼ばれてるんだと言いたいんですが、結局こんなことを書いたところでそういう主張をする人たちには伝わらないんだろうな、とここまで書いてから思いました。

なんと言うかあの本が発売されたというツイートを見てから母親のことを思い出して手の震えは止まらないし夢に母が出てきてひたすら説教されるしなんていうか本当にしんどかったんですよね。毒親って軽い気持ちで使ってる人もいるんでしょうが、毒親と呼んでいる子供の中にはこういう子どもも居るということで。

あくまでも私の超個人的な感想+主張なのでした。